~ 人材の長期定着により安定性・生産性向上、モチベーションアップの成長戦略
~
既に大企業では実施されていますが中小企業でもいよいよ 2023 年 4 月 1 日からは
残業時間月 60 時間超の割増率引き上げが適用されます。残業が多い事業者では
人件費が嵩むことになりますし、このまま残業させられなくなった場合は仕事が滞るこ
とになります。働き方改革は労働者を守るものという見方も多いですが、経営側として
はこれを機に企業として成長するチャンスでもあります。働き方改革で成功した会社
では人材流出が少なく、従業員のモチベーションが上がり、更に優秀な人材も集まっ
てきます。目前に迫った課題を具体的にどのように進めていけば良いのか、働き方改
革が必要な理由から見ていきましょう。
目次
1.働き方改革とは
2.労働不足解消の3つの対応策
2019 年 4 月に施行された働き方改革関連法は、政府が生産年齢人口(15~64 歳)
を活性化させた「一億総活躍社会の実現」を掲げ、働く個人がより自分らしく快適なワ
ークライフを送れることを目指しています。ご存知の通り少子超高齢化社会によって
労働人口が急速に減少し、各業界では深刻な人手不足が問題になっています。その
ため労働生産性の向上や、従業員満足度向上を実現する環境づくりが企業にも求め
らているのです。
少子高齢化社会の人手不足=労働力不足の解消には次の 3 つの対応策が考えら
れます。
働き手を増やす
出生率を上げて将来の働き手を増やす
労働生産性を上げる
まず、労働市場に参加していない女性や高齢者等の層に働いてもらうことが一つめ
の対応策です。二つめの出生率の改善は従業員が出産育児をしやすい環境を整え
ることが企業として取り組むことになります。そして三つめの労働生産性というのは労
働者一人当たりが生み出す成果、あるいは労働者が 1 時間で生み出す成果の指標
で、労働者のスキルアップと業務効率化、経営効率の改善によって上昇します。
労働生産性が低いことと長時間労働の常態化には密接な関係があり、生産性の低さ
を長時間労働によってカバーし、長時間労働によって疲弊し生産性が低下する、とい
う悪循環を引き起こしている場合が多くあります。労働生産性を上げるには先ず労働
時間を見直し、負の連鎖を断ち切るところから始まります。
続きは働き方改革に取り組みたい!②よりお読みください。