企業が人材派遣や業務委託を利用する最大のメリットは、「必要な時に」「必要なスキルを」「コストを抑えて」活用できることです。自社で直接雇用をする場合には、求人広告を出したり、応募者に対して面接をし、審査をしたりと多くの関連業務が必要で、手間とコストが発生します。
しかし、人材派遣や業務委託は、手間をかけずにすぐに不足を埋めることができます。ただし、人材派遣と業務委託は似ている部分が多いように見えますが異なる点がかなりあります。今回は人材派遣と業務委託の違いについて理解していきましょう。
1. 人材派遣とは
2. 人材派遣のメリットとデメリット
3. 業務委託とは
4. 業務委託のメリットとデメリット
5. まとめ
人材派遣とは、派遣会社が雇用契約を結んだ社員を企業に派遣して仕事をしてもらう仕組みです。社員が雇用契約を結ぶのは派遣会社ですが、業務に関する指揮命令権は派遣先の企業にあります。業務を実施した時間に対して報酬が支払われます。
メリットは柔軟な業務対応です。専門性の高い人材が、依頼から短期間で即戦力となりうるので、人手が足りない業務に最適です。基本常駐となるため、イレギュラーが発生しやすく随時判断を必要とする業務では、直接指示を出すことができるのでスムーズです。
デメリットは業務に慣れるまでの指導や説明が必要になります。また原則3年を上限とする受け入れ期間に制限があるので、雇用継続する場合には雇用形態を切り替えないといけません。
自社で対応できない業務を切り出して、他の企業や個人といった外部に委託する契約です。業務の内容により、成果物の提出に対して報酬が発生する「請負契約」と、業務の実施に対して報酬が発生する「委任/準委任契約」の主に2つの契約形態があります。
メリットは自社の業務負担が減少し、コア業務に専念できます。社内の人材育成コストを抑えながら業務が標準化され、継続されます。社内にスペースや設備の準備や教育の必要がなく、専門性や経験を必要とする内容でもスピーディーな業務実施が可能になります。
デメリットは業務に応じて費用が増えるので、事前に決めていないイレギュラーな対応の追加料金に注意が必要です。直接の業務指示をしないため、予め業務範囲を確認する打合せの実施や軌道にのるまである程度の期間が必要になります。
どちらもアウトソーシングとも呼ばれ、混同してしまいがちですが、人材派遣と業務委託とではこのような違いがあります。うちの会社のあの業務は派遣と委託、どっちにすればよいのだろうか、と迷われている方もいらっしゃると思います。アウトソーシングをご検討の際は、ぜひご相談ください!