銀行の振込手数料は一件あたり数百円と少額でも、取引件数が増えてくると大きな負担となってきます。銀行の振込手数料は決まっているし、コントロールできない必要経費として諦めてしまってはいませんか?実は、工夫次第で振込コストを削減することができるのです。 今回は振込手数料の基本から削減方法、振込代行サービスについてもご紹介していきます。
振込手数料は銀行や信用金庫などの金融機関で送金・振込を行った際に発生する費用です。多くの金融機関で手数料は一律ではなく、3万円未満/3万円以上などの振込金額、他行か同一店かなどの振込先、窓口かネットかなどの手続き方法、そして取引状況などで変動します。さらに口座を持つ銀行での取引件数などの実績で優遇されるケースもあります。
支払う側が手数料を負担する「当方負担」と入金先が負担する「先方負担」の2つのパターンがあります。特定の業種では手数料を差し引いた額を入金する商習慣がありますが、民法では持参債務の原則によって代金を支払う側が手数料を負担することが原則とされています。 どちらが手数料を負担するか曖昧になっている場合は、取引先と協議してみましょう。
振込手数料のコスト構造は手数料単価×件数ですが、取引先や従業員の数によって決まる件数を減らそうとすると、企業運営に悪影響を及ぼす恐れがあります。振込手数料のコストカットにあたっては、一件あたりの手数料を見直していくことがポイントです。
ここからは具体的な削減方法をご紹介します。
同じ銀行でもインターネットバンキングを利用すると窓口やATMでの振り込みよりも手数料が安価になります。銀行側としては窓口業務のコストが削減できるため、振込手数料を下げることができるからです。もちろん、利用者側としても窓口に行かなくても済むので業務効率がアップします。 さらに銀行取引を電子化すると、明細データを各会計ソフトと自動連携させることも可能になり、経理担当者の入力作業負担を軽減し、ミスを未然に防ぐこともできます。
実店舗を持たないオンライン専業のインターネット銀行は、なんと言っても大手都市銀では2,000円以上する月額利用料が無料という点で大きなインパクトがあります。さらにメガバンクや地銀のネットバンクよりも振込手数料が圧倒的に安く設定されています。それぞれ特徴的なサービスを展開していて、利用者・取引件数ともに増加しています。24時間365日どこからでも取引ができ、テレワークにも対応する利便性があります。 まだ一部では信頼性が低く感じられたり、なんとなく抵抗を感じさせたりしてしまう事もありますが、うまく利用すればコストを大幅に削減することができます。
給与の振込手数料は総合振込よりも安く設定されていますが、毎月固定でかかってくるため従業員数が増えるとコストが膨らんでしまいます。同行同支店の場合無料で振込できる金融機関も多いため、例えば他行宛で1件あたり330円だった場合、一人当たり年14回(給与・賞与)4,620円の振込手数料が無料となれば大きなメリットを実感できるでしょう。
銀行と振込手数料の価格交渉も、やや難易度は高いですが可能ではあります。ある程度の取引実績を持っていることが最低条件ですが、事前に相見積もりを提示したり、同規模企業の振込手数料をリサーチしたり、交渉術や交渉相手によって結果も変わってくるかもしれません。
振込手数料は相手が銀行ということもあり、削減できるものととらえていなかった方もいらっしゃると思います。長年、ずっと同じ方法で振込作業を行ってきたという場合は、振込業務とそのコストを見直してみましょう。 弊社では企業様の実情に合わせた銀行選びのお手伝いもさせていただいております。ぜひ、お気軽にご相談ください。