~ 人材の長期定着により安定性・生産性向上、モチベーションアップの成長戦略
~
働き方改革に取り組みたい!①の続きです!
目次
働き方改革の 3 つの課題
長時間労働の是正
非正規雇用の格差改善
多様な働き方の実現
労働力不足解消の対応策を実現していくための課題となってくるのが下の 3 つです。
長時間労働の是正
非正規雇用の格差改善
多様な働き方の実現
このうち、自社で取り組むべきものは何か?、何を優先して取り組んでいくのか?、ど
うしたら働き方改革を進めながらも生産性を維持していけるか?、など多面的な視点
で取り組む必要があります。
残業時間の上限制限は原則として月間 45 時間・年間 360 時間と定められ、繫忙期
等の特別な事情がある場合も最大月間 100 時間未満、年間 720 時間、月 45 時間を
超える時間外労働は年間 6 か月までとなりました。また、これらを違反した場合の事
業主への罰則規定も厳格化されました。
既に多くの企業で取り入れられている残業・休日出勤の禁止、残業の事前申請など
のルールだけでは対策は不十分です。業務改善を伴わない残業禁止措置では仕事
の持ち帰り、サービス残業の常態化がおこり、本末転倒な結果に陥ります。単に残業
時間を減らそうとするだけではなく、残業代が減ることを恐れる従業員側の意識改革
も必要です。
さて、時間外労働を規制する本来の目的は生産性を向上させ、働き手を増やすこと
にあります。経営側は残業代を減らして一時的な支出を抑えることをゴールにせず、
削減したコストを有効活用し、従業員の働く意欲を下げないための対策を考えなけれ
ばいけません。
非正規雇用は時給だけでなく各種手当や退職金などの待遇面において正規雇用者
に比べて低い水準で推移し、キャリアアップの機会、雇用の安定性、社会的な信頼
性、経済的自立も課題になっています。非正規であっても不利な立場にならないよう
中小企業でも 2021 年 4 月 1 日から(大企業ではその前年から)労働内容が同じであ
る場合、正社員と非正規社員という立場のみで賃金や待遇の差をつけてはならない
「同一労働・同一賃金」という法律が施行されています。フルタイムで働くことが難しい
短時間労働者であっても労働内容に見合った賃金を支払うことでプロ意識で業務を
遂行し、やる気を高めてもらうことで生産性を上げられます。
これまで育児や介護を担うことが多かった女性や高齢者が時間的にも体力的にも無
理なく労働市場に参加するためには、柔軟な働き方の選択肢が必要です。出産や傷
病で一時的に休職しても復職でできる制度を築いたり、短時間勤務、フレックスタイム
制や休暇取得の推進によって勤務時間にはバリエーションをもたせることが大切で
す。職種にもよりますが、適切な勤怠管理、ICT やセキュリティーシステムを導入した
テレワーク環境の整備も働きやすい環境づくりになります。こうした取り組みにより、
経験やスキルは十分にあるのにフルタイムでの勤務が難しいという理由だけで埋も
れていた働き手も社会で活躍できるようになります。
続きは働き方改革に取り組みたい!③よりお読みください。